2008年12月07日

今、救急医療が危ない!

081206_144934.jpg 昨日、「今、地域の救急医療を考えよう。」という市民公開シンポジウムが海老名市役所を会場に行なわれました。

 市内では救急車による患者の救急搬送件数が10年前に比べて70%も増加しており、その一方で県央地区においては二次救急を担う病院が40%も減少しております。救急患者のたらい回しといったことが社会問題となっていますが、こうした現状は救急医療の危機的な局面を如実に語っています。

 例えば海老名総合病院では救急部門だけで年間2億円もの赤字が発生している実情も報告されました。「今の救急医療を支えているのは医者としての使命感だけです。」と内山院長は語っていました。

 また救急よって搬送される患者の8割以上がいわゆる“軽症”の方たちで、中には「コップで手を切った。」「猫にかまれた。」「草むしりで爪に泥が入り痛い。」といったことで救急を利用する人。「すぐに診てもらえる。」という理由で安易に救急車を利用する人。そして「日中は忙しいから夜間のうちに。」ということで夜間の病院を訪れる人。更には「昼間診察を受けた妻の病状を説明しろ。」と夜間救急にやってくる人などなど困った利用例には事欠かないとか。

 一方海老名市消防本部で救急搬送を担当している職員からは「たとえ軽症と判断される人でも要請があれば搬送しないわけにはいかない。」現状について話があり、そうした中急増する救急出動によって救急車が現場に到着するまでの時間が以前に比べて平均2分以上も長くなっていること、そしてそれは本当に命の危険にさらされている人にとって大変重大な問題であることなどが報告されました。併せて一台の救急車を運行する救急隊一隊を維持するために年間8千万円近い費用がかかること、一度の救急出動にかかる費用は平均で5万6千円以上になるとか。

 更にかつて救急センターの責任者をしていたという医師は「翌日が休めるなら話は別ですが、救急の当直医は仮眠もそそこに朝まで救急に追われ、そして翌日も朝から診察に出なければならないのです。」と医師の厳しい職場環境を訴え、「しかもクレームとの戦いの日々でした。とりわけ酒に酔って来院し、暴言を吐いたり暴力をふるう人には本当に困った。」とその苦しい体験を語りました。


 最近では救急出動について有料化を模索する自治体も出てきています。あるいはそうしたことも考えていかねばならない手立てなのかもしれません。が、やはり救急を利用する私たち市民の自覚こそが大切なのではないか・・・そんな感想を持ちました。
 
posted by おさだ at 14:27| Comment(0) | TrackBack(0) | 政治