私には行きつけの喫茶店があります。市内国分寺台にある「珈琲専科・葡露灯(ぽろとう)」というお店です。80才になるというマスターとその奥さんは二代目のオーナーで、初代の開店からもう40年のクラッシックスタイルの喫茶。コーヒーは程よい酸味のトアルコトラジャをサイフォンで淹れてくれます。

昨日、一か月ぶりにその葡露灯へ行くと、(これで行きつけと言えるか・・)店の中庭から花の甘い香りがしてきます。この店の最大の特徴はレンガと植物に飾られた中庭です。「どこかでクチナシが咲いていますか?」聞くと「ジャスミンですよ」と足もとに咲いている小さな花の群れをマスターが柔和な笑顔で指さします。不明を恥じながらスマホでググるとクチナシは6月ころに咲くとか・・。
気を取り直していつものツナトーストのセットを注文します。こんなときに「いつもの」なんて言って注文できたらいかにも常連らしくて格好良いのですが、元来浮気な性格の私はときどきマーマレードジャムのホットサンドが食べたくなったり、クラッシック喫茶の定番ピザトーストにしてみたくなったりするものですから・・。
40年の間変わらないメニューと、落ち着きのある店内。でも最近この喫茶店に一つの変化が起きました。当たり前のことかも知れませんが、自動車用の駐車場を近所に借りたこと。
実は住宅街ということもあり、店の専用駐車場は一台分しかありません。なのでお客さんの中には直近の東名高速道路に沿った道路が駐車禁止の指定が無い事から、そこに車を停めて来店することも。ところが、最近警察による取り締まりが行われるようになり、路面にチョークで取り締まり時刻を書かれるようになったそうです。駐車禁止ではないのに、どういう趣旨で取り締まるのかは不明ですが、実はこうした取り締まりが国分寺台地区全体で頻繁に行われるようになっており、私も住民の方から相談を受けています。
例えばゴールデンウィークに家族がクルマで帰省してきて、一晩家の前に車を停めておいたら駐車禁止違反のステッカーを貼られた・・といったことがこの地区でたて続けに起きているのです。常習のケースなら別ですが、交通の少ない住宅街の路地で徹底した駐車違反の取り締まりというのはいかがなものでしょう?
おそらく、通報される方がいらっしゃるのでしょうね、とても熱心に。
そんなことでこの地区では空き家の跡地にコインパーキングが作られるケースが増えているようです。そう言えば空き家の増加というのもこうした住宅街が抱える問題の一つです。でも・・
通報 → 取り締まり → 空き家の活用
なんだかちょっとコーヒーが苦くなるお話でした。
ちなみに私の二人の孫娘の名前は茉子と莉子。二人合わせて茉莉花(ジャスミン)です。