2017年04月12日

セーラーマンと武士

 先日、神奈川県議会のスポーツ振興議員連盟が主催して、海洋冒険家・白石康次郎さんの講演会を実施しました。白石さんは昨年11月、世界で最も過酷な単独世界一周ヨットレース「ヴァンデ・グローブ」にアジア人として初めて出場を果たした人。鎌倉で育ち神奈川県立三崎水産高校を卒業されています。
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 このレースが行われるフランスでは、人に対して敬意を表するときに「you are sailorman」 という意味の言葉を使うそうです。逆に侮蔑するときは「you are not sailorman」。これを日本的に白石さんが訳すとsailormanを「武士」に置き換えるとニュアンスが伝わりやすいと話されました。「君は武士じゃない」という感じですかね。
 世界の海を独りヨットで進んでいると、大きな貨物船と交差することもあるそうです。セールを操作して貨物船を避けようとすると、貨物船の方から舵を切って避けてくれることもあるそうです。白石さんが無線を使って貨物船に謝意を伝えたところ返って来た言葉が「you are sailorman」「水はあるかい?」「体調はどうだ?」
 フランスなどのヨーロッパの国々では、ヨットを操る者こそ最も勇敢でたくましく、我慢強い人として称賛されるのだそうです。確かにヨットを操るには強靭な体力と風を読む感性や知識も必要でしょう、海の上は孤独で人格がむき出しになる。そこでは金も地位も学歴もまったく役に立ちません。そして、かつては大航海時代、これらの国々は帆船を駆って世界を席巻した歴史があるからこそsailorを心から称賛するのでしょう。そう言えばポパイなんてマンガもありましたね。確かにsailorのポパイは強くて正義感のある者として描かれいます。

 白石さんは言いました。
 子供たちに挑戦しなさいと教える大人が、その子供が失敗したり負けたときに叱るのは間違っている。だって、挑戦しろと言ったんでしょ、失敗することもあって当然でしょ。うまく行かないことがあって当然でしょ。失敗した子を叱るのなら「成功しなさい」と教えるべきだ。子供に「成功しなさい」と指導したらその子供は成功する見込みのあることしかしません。

 海洋冒険家の爽やかな言葉が今も耳に心地よく残っています。
 白石康次郎さんのホームページは↓
http://www.kojiro.jp/


posted by おさだ at 07:13| Comment(0) | TrackBack(0) | 日々雑感
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