2020年11月09日

ベーシックインカム

 今朝のNHKラジオで経済アナリストの森永卓郎氏が、国民に一律、毎月7万円程度の現金を給付するベーシックインカムを一時的にではなく、ずっとやるべきだと主張していました。国民全員に7万円配ると年間100兆円の財源が必要だと言います。これには国債を発行すれば良いのだと。自国通貨で国債が発行できる限り、財政赤字が拡大しても「なんら問題は無い」と言います。そうするとインフレが起きないか?という懸念はあるが、最近の経済学では「起きない」と見る学者が多く、現にコロナ対策で日本政府は国債発行で58兆円を支出したが、インフレの傾向は見られないと言います。現在、国と地方自治体の借金は合わせて1000兆円を超えていますが、これを3000〜4000兆円程度まで増やしても大丈夫だと森永氏は言うのです。
 こうした考えは経済学者の竹中平蔵氏が提唱して注目されていることは承知をしていますが、私のような浅学菲才な者にはその是非を判断することはできません。ただ、竹中平蔵氏と言えばかつて小泉純一郎総理と組んで、財政の健全化を主張した人だったので、そこが腑に落ちません。「あの時はそういう状態だったが今は違う」という事なのでしょうか。確かに財政の健全化と同時に断行した構造改革はかなり進んだと思うし、これができたら、積極財政に打って出ても良いということなのかも知れません。思い起こせばあの失われた20年の間、私たちの国は消極的になり過ぎたと私も思います。「価格破壊」「ダウンサイジング」「リストラ」そうしているうちに世界のトップ企業30社の大半を占めていた我が国の優良企業は軒並み世界の市場から姿を消してしまいました。経済的な不安の中で少子化が一気に進み、この国の経済は世界の中で極端に競争力を失ってしまったのは事実です。

 お金を配るという方法が日本国民の勤労意識や勤勉な国民性に照らして正しいか?と考えれば大いに疑問を持ちます。ただ、少子化の進む現実や、中国の強大化が進む国際情勢をふまえれば、政策的な財政出動を大胆に行って経済や国民のマインドを温めるような、積極財政という考えは持って良いのではないかと、私も思うようになっています。

posted by おさだ at 16:58| Comment(5) | TrackBack(0) | 日々雑感
この記事へのコメント
確かに国債の発行は、現在のようなデフレ時代にバンバン発行し、財政出動する分には構わないと思います。ですがインフレ時代に国債を発行し、財政出動をしてもぜんぜん経済効果は上がりません。森永氏が何を根拠に3000〜4000兆円程度までと言っているのか分かりませんが、それでも彼自身が限度があると認識しているのなら、ベーシックインカムだって「永久に実施する事など無理w」と、内心では分かっているのではないでしょうか?いくら彼が一年あたりの限度額を考えていたとしても、無尽蔵にお金を発行して、インフレに成らないなんてあり得えません。そもそもインフレに成ってしまえば、ベーシックインカムも意味がありませんし、逆に悪性のスタグフレーションの懸念すらあると思います。

最近、定額給付金を例に挙げて「今、ちゃんと給付ができるのだからベーシックインカムだって出来るだろ!」なんていう人がいますが、その人は一時と永久の違いも分からず、ベーシックインカムを続ける事によるインフレ社会の到来も予測できないアホンダラだと私は思います。それを知っていて言っている人は、何かの企み事がある人としか思えません。

私が思うに、菅総理の定額給付金はデフレを解消させる経済政策の一つのステップであって、どこの国にも例が無く、極端に制度設計が難解なベーシックインカムの実施の準備の為ではないと思います。
Posted by suetsugu at 2020年11月09日 23:49
 森永氏は20年から30年続けられる。ダメだったらやめればいいと言っていましたが、始める時は国民は喜ぶでしょう。しかし、やがてお金をもらって当たり前になり、続けられなくなった時には国がつぶれるだろうと私は思います。
Posted by 長田進治 at 2020年11月10日 08:14
国が潰れる事は無いと思います。そこは彼の主張の通りで、自国通貨建ての国債ですから。それよりも、徐々にベーシックインカムは意味が無くなると思います。つまり圧倒的にインフレが進むでしょうから、現在7万円をもらって喜べる価値であっても、5年〜10年と経つにつれて、同じ額面でもその価値が下がって、いずれ3万円分の価値になり、5千円分の価値になる・・・という具合に同じ7万円でも物価が上がる分、買えるものがどんどんと減っていく事でしょう。そうなればベーシックインカムはそもそも意味がありません。

でもその一方で、インフレが進行してしまう事で、年金暮らしの人々や、低収入の人々、個人事業主の方々などは資金が枯渇し易くなります。インフレだけなら伸びて儲かる人々が生れるから良いのですが、下手をするとスタグフレーションになるリスクもあります。そうなると一気に世情が不安定になって政権交代とかも起こり易いかも知れません。
Posted by suetsugu at 2020年11月10日 23:58
とてもコンプレックスな問題ですね。
私たちは夫婦で働き現在どうにか暮らしているが娘夫婦は2歳児と新生児をかかえてなかなか大変そうです。これから保育園、学校とますます子供達にかかる費用が家計に占める割合が増えるでしょう。我が家は7年前に母をなくし、父を迎い入れた。賃貸で彼一人の年金では生活できないし、家のこともなにもできないから。このところちょっと健康に?な事が増えて不安になってきたところです。
私個人の意見は学校教育を無料にし、保育園費用も手厚く補助をして未来の納税者を健全に育ててほしい。そして自己負担が少なく医療が受けられるようにしてほしい。
誰でも貰えるものはもらってしまえと思うけれど、私個人としては私は今は大丈夫ですから未来と万が一を見据えてそちらに使ってください という気持ちです。
Posted by at 2020年11月11日 07:22
 ご意見をお寄せ頂きありがとうございます。大変勉強になります。
Posted by 長田進治 at 2020年11月11日 07:56
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