2009年09月20日

仏に惚れる

 ラフカディオハーンという米国人がいました。日本が開国し明治時代が始まった直後、ニューヨークで行われた万国博で日本人が出品した瀬戸物や伊万里焼などの品々を見た彼は言ったそうです。「これは人間が作ったものではない。きっと妖精が作ったに違いない。」

 やがてハーンは日本にやってきます。明治のこの国をくまなく見た彼は書物に書き残しました。「この美しい国日本。この人たちが残した数々の遺産、そして芸術、文化などは世界のどの国を見ても無いすばらしいものだ。そしてその芸術の中でも最もすばらしい芸術品と言えば、それは日本の女性だ。」

 やがてハーンは日本人の女性と結婚し、小泉八雲という名で小説を書きます。

 八雲は書きました。「今、この国はものすごい勢いで西洋化している。この優れた国民の作りあげる製品はどれも精密で、やがて西洋の製品を追い越すだろう。」
 八雲は続けます。「やがて国としても西洋に追いつき追い越すであろうけれど、そのときこの国の人々は日本人でなくなっている。それは日本人によく似た西洋人だ。」

「日本人よあなたたちのそのすばらしい笑顔を忘れないで欲しい。やがて日本人たちは変わってしまったみずからの笑顔に気付くでろう。そして自分たちのかつての笑顔があの村の辻々や祠(ほこら)の中に立つ石仏の笑顔そのものだったことにどうか気付いて欲しい。」

 明治の時代に私たちの行く末をこんな風に案じ、見事に今の私たちの国を見抜いていた外国人がいたことに驚きます。小泉八雲はどんな石仏を見たのでしょう。二人の仏が肩を寄せ合う双体道祖神あたりだろうか・・

 さて、8月の盆以来一ヶ月ぶりにお休みを頂き、初秋の鎌倉を歩いてきました。まだまだ紅葉には早い観光客の少ない季節です。目的は円覚寺の石仏群。ここで一目惚れするような一体の石仏に出会いました。いつの時代のものかは分かりませんが、台座に「材木座」の文字があります。八雲が見たであろう愛くるしい石仏とは趣が違いそうですが、いにしえの鎌倉びとの洒脱を感じる石仏でした。仏に一目惚れなんて・・あるんですね。
~oΕ.JPG

注)小泉八雲に関する記述は私が子どもの頃に読んだ本の記憶によるもので、詳細なものではありません。
posted by おさだ at 08:30| Comment(0) | TrackBack(1) | 政治
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Tracked: 2009-09-20 17:57