当初は現状の定数107議席から99まで削減と言っていた自民党案に私は賛同していたので、今回の現状維持という決定は残念です。
議員定数の削減を検討してきた県議会の検討委員会ですが、結局のところ現状の定数107を維持するということで決着しました。当初99まで減らすと威勢のいいことを言っていた自民党も結局は現状維持でまとめ役にまわったし、表向き削減を主張した民主党も具体的な数を示さずポーズに終わったというのが率直な感想です。
県議会の定数削減というのは、実は政令市域から選出される県議会議員の必要性についての議論と切り離せない問題です。
神奈川県内の全人口のうち横浜、川崎、相模原の三政令市内の人口が65%を占め、同時に県議会議員の数も同様の割合で政令市内選出の議員で占めている現状については私も大いなる疑問を感じています。今さら説明するまでもなく政令市というのは都道府県と同等の行政権限を持って運営されている自治体で、例えば横浜市内で神奈川県が果たす行政というのは警察などのごく一部の仕事に限られているし、こうしたことについて地域の代表として意見を言ったりする県議会議員を政令市以外の市町村から選ばれる議員と同じ理屈の定数で選ぶのはいかがなものか?と思うのです。
そうは言っても結局その定数を議論する議会のメンバーのうち政令市選出の議員が65%を占めるのだから、削減は難しいだろうなぁ・・・と正直思ってはいましたが・・・。
根本的には本当の意味での地方分権や地域主権が必要ですし、さし当たっては地方自治法の改正が必要です。この法律では県議会議員を選出する選挙は市町村などの自治体または政令市の区などの行政区ごと、または郡ごとにしなければならないと決められていて、まずはこの法律を改正する必要があります。そしてその選挙区を弾力的に自由に設定する権限を神奈川県に与えてもらえるならえば、もっと上手な議員の配分も可能になるのだと考えられています。
今回定数の削減ができなかったことに対する言い訳みたいになってしまうのでこのくらいにしますが、現在都道府県議長会を通じてこの自治法改正を政府に求めており、こうなった以上はその実現を望みます。
2011年01月18日
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