さて、その校長が晩年教え子たちに書き残した色紙をその教え子のひとりの方がわざわざ私に届けてくださった。確かに書道の好きだった大叔父の文字。
そこには「下がるほど 人も見上げる 藤の花」とある。
稔るほど こうべをたれる というのは一般的だが、今の季節に咲き誇る藤の花を題材にしたあたりは洒脱な面もあった大叔父らしい創作か・・。
子どものころこの人が私に尾崎行雄について語って聞かせ、私の政治家志向の萌芽を吹かせたのだが、その人が政治家になった私に天国から送って寄越したメッセージのようにも思える。
いい気になるなよ。天狗になるなよ。そういう意味だろう。
大叔父の書号は翠雨(すいう)。青葉に降り注ぐ雨という意味だそうだ。今の季節にピタリじゃないか。

