犯罪を犯した人に対する世間の風は冷たく、これならばいっそ刑務所での暮らしの方がまし。そんな事情から刑務所に入るためにわざわざ犯罪を犯す人がいます。
刑務所では・・オムツをした高齢受刑者や作業をするだけのIQが無かったり、身体に障害のある受刑者がかなりの割合で存在します。
そうした人たちも刑期を終えれば「はい、さよなら。」と刑務所を出されます。しかし、行くあても食べていくための仕事もありません。そして路頭に迷ったあげくに犯罪を犯し、また刑務所へ。
ときにその犯罪が殺人や放火などの凶悪犯罪に発展するケースもあり、刑務所に入りたいための犯罪で命や財産を失った被害者の無念といったら、それは筆舌に尽くせないものがあります。
昨日は海老名の保護士会の総会に出席してまいりました。あいさつの中で私は神奈川県が行なっている「地域生活定着支援センター」の取り組み状況を報告させて頂きました。これは高齢であるか、または障害がある受刑者が刑務所を出所する際、事前に出所後の生活についてセンターの職員が相談にのり、最適な処遇を見つけるお手伝いをする事業で、昨年度からスタートしたものです。
去年一年で37人の方の出所後の生活のコーディネイトを行ない、うち26名の方たちを高齢者施設や障害者施設などへ導くことができ、11人については現在進行形で処遇先を見つける取り組みを行なっています。
社会の最も暗い闇の部分に光を当てるような仕事。5年前に私が議会の一般質問で取り上げた時には当局から相手にもしてもらえないテーマでしたが、今こうして制度が動き始め、少なくとも県内で26人の方が再犯を犯すことなく安住の地を見つけることができている。もしそれが無かったら・・多くの人が路頭に迷いそのあげくに刑務所に舞い戻っていたことでしょう。
これからもこの問題に光を当てていく取り組みをしたいと思っています。
2012年05月11日
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