昨日はテレビや、あるいはあの「ゆとり教育」を推奨したかつての中央教育審議会のメンバーでもあった数学者の秋山仁先生を招いての記念講演が行なわれました。そして不肖わたくし長田進治がその講演会の司会役を仰せ付かった次第です。(感謝!)
さすが秋山博士ですねぇ・・・数学の世界では数々の定理を生み出した世界的な権威でありながら学者らしからぬその風貌(写真参照)。2時間近くに及んだ講演は本当に楽しいものでした。なにせ大の数学嫌いの私がなんだか数学が好きになってしまいそうな気になったのですから。
講演の締めくくりにあたって秋山先生はある詩人(名前は忘れた!)の言葉を引用して言いました。
「水がめは湛(たた)える
泉は湧きだす」
教育というものは子どもたちのあふれ出る好奇心や探究心、その向く先を見つけてあげることだ。知識を詰め込む水がめをいっぱいに満たすような教育では満タンになったらそれで終わってしまうではないか・・・
大学のセンター試験を700点以上で合格した学生に対して一年後に同じ試験をもう一度やってもらう実験が行なわれたそうです。結果は惨憺たるもの。平均で300点ほどだったとか。
子どものカリキュラムを減らして学力を低下させることが目的ではなくて“教育の質を見直す”ことがあのゆとり教育の目的なんだ。と先生はおっしゃっていらっしゃいました。