2006年07月29日

水害の地、長野県岡谷市にて

2c7a5465.JPG 朝からボランティアセンターでの打ち合わせを済ませ、川岸という地区に入って作業をしております。中央高速に面した人工林の沢一帯が崩れ土石流となって民家に流れ込んだ地域です。

 午後からは同じく山崩れが起きて小学校を直撃した“上野原小学校”へ行きました。土砂に飲み込まれた校舎の復旧に市内の先生たちやPTAの人たちが300人あまりも汗を流していました。疲労困ぱいといった感じの校長先生、女性の教頭、教職員の皆さん・・・・

 実は今しがた、なんとも言えない悲しいニュースが飛び込んできました。土石流の発生によって通常より早く夏休みに入っていた児童のうちの一人が新潟の海に遊びに行って沖に流されて亡くなってしまった。というのです。水害から逃れて行った先で水害に遭ってしまうなんて・・・・なんとも言えない重苦しい空気が校長室のテーブルを囲む関係者の背中に重圧をかけている様子が汚れたガラスごしに見えます。

 一日の作業を終え、ボランティア参加者を前にお礼のあいさつに立った校長先生。亡くなった児童の話に触れた時、言葉がつまってしまい、泣き出してしまいました。「終業式ができず、海も山もいっぱい楽しいけどいっぱい気をつけようって言ってあげられなかった・・・」ズボンの腿をかきむしる姿がボランティアの学生たちの涙を誘いました。

 諏訪湖を見下ろす山すその小学校での出来事でした。

 まちの復旧にはまだまだ時間がかかりそうです。まだ行方不明者が発見されない湊地区では未だに立ち入り禁止が解除されていません。
 それでも世間は移り気で・・・・テレビをつけても新聞を開いても、諏訪湖周辺のまちを襲った水害のニュースはすでに見つけることができません。

 
posted by おさだ at 11:29| Comment(2) | TrackBack(0) |
この記事へのコメント
ボランティアって地味な仕事ですけど、それを待ち望んでいる人達がいます。

力には成れませんけれど、せめてがんばってくださいと皆さんにお伝え下さい。
Posted by ふうま at 2006年07月31日 07:27
ありがとうございます。
善意、なんていう言葉にシラケきってしまっている時代ですが、少なくとも災害の地にはそれがあります。

チカラをもらうのはむしろボランティアの方だったりもするのかもしれません。
Posted by おさだ at 2006年07月31日 08:28
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