2025年06月13日

今日から

 忙しいという字は「心を亡くす」と書くから、使ってはいけない。と、若いころ先輩から教わりました。
 でも・・・忙しい。

 今日から県議会定例会が始まります。

 せめて心を亡くさぬように努めたいと思います。
 迎えの車が自宅前に停まりました。
 では行って来ます。

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2025年06月10日

無題

 あまりに身体が重くて、ちょっと疲れぎみかな・・
 議長就任から三週間、休める日が無く、今日は朝から政党活動があるのですが、仲間に代理をお願いして午前中は骨休めをさせて頂きました。

 昨日、悲しい知らせがあり・・
 私の後援会長を務めて下さった戸田幸三さんが亡くなったと・・
 議長に就任したことをだれより喜んでくれるはずの人が・・

 疲れと悲しみは相乗するのだと、知りました
 
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2025年06月05日

ご近所

 昨日、議長公務が早く終わり、午後4時ころに帰宅できたものですから、「よし今だ!」と、鞄を家に置いてそのまま歩いてご近所へごあいさつ回り。「あら、しんちゃんどうしたの?」「よぉしんちゃん」子供のときから育てて頂いたご近所の皆さん、今でも「しんちゃん」と呼んで頂けることが本当にうれしくてなりません。
「今日はご報告に伺いました」と言ったとたん、あのおばさんも、このおじさんもパッと笑顔がはじけて「良かったねぇ」「新聞読んだよ、大したもんだ」と、こちらが言わずとも報告の意味を察してくれる。

 役職に就く。政治家にとってそれは名誉なことですし、日々の仕事に対する評価でもあります。でも、何よりもうれしいのは、こうして喜んでくれる人がいるということ。

 日没までに80軒ほどのお宅に伺って一日の仕事を終えました。

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2025年06月04日

さてさて・・

 昨日もよく降りましたが雨の多い初夏ですね。6月とはいえ梅雨にはまだ早いだろうに・・。
 でも今日は朝からすっきりと晴れてくれました。陽光が「ありがたい」なんて思うようになったのは年齢のせいか、それとも農作物を作っているせいでしょうか。
全国議長会臨時総会@.JPG
 一昨日、「全国都道府県議会議長会」という会に出席しました。文字通り全国47都道府県の議会の議長さんが一堂に会する場です。北は北海道、南は沖縄までとはまさにこのこと。楕円の大きな円卓にそれぞれ一国一城の主とでも言うのでしょうか、そんな人たちが集まります。
 さてさて、どんな出会いがあることかとワクワクしながら席に着きましたが。隣に座っている議長さんは会議の始まる前から米価の高騰について声高に持論を展開しています。静かにじっと目を閉じて開会を待つ議長さんもいます。熱心に名刺を配って歩く議長さん。若い人、年配の人・・・。ま、いろんな人がいる、って感じですね。
 この日の会では新年度の会長が選出され、福岡県議会の議長さんが全体の会長に就任されました。
 忙しい一年になりますが、これから始まる円熟期の人生。共に語り合えるような人との出会いがあるといいな。

 では、今日も行って来ます!


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2025年06月02日

麦秋

 季節は小満の末候で「麦秋至」。今は麦が収穫の季節を迎え、麦秋(ばくしゅう)と呼ぶそうです。

 米価の高騰について、農相が小泉さんになって以来政府備蓄米の一般小売が加速しました。政府が何かをやれば批判はつきもので、古古古米を「家畜の餌を5キロ2千円で売るなんてとんでもない!」なんていう批判も目にします。でも政治家があえて批判を引き受けて何かをするということは、それだけ必要なことだという証左でもあり、支持する国民も多いということ。何もしないでいるよりはこうしてスピーディーに何かをするのは良い事だと私は思います。
 ただ、政府が備蓄している米は国民全体からすればごくわずかなものであり、これが米全体の値段を下げることにつながるのかは分かりません。でもこうしたことを契機に国民が食料や農業のあり方について思いを巡らせてくれたらいいな・・と、今朝も畑に立って、軽トラのラジオから流れるニュースを聞いています。
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 今朝はキャベツ、ブロッコリー、ダイコン、ニンジン、タマネギ、そして初物のキュウリを収穫しました。
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2025年05月31日

偉くなりたい

 週末になると雨・・。
 とうとう5月は全ての週末に雨が降りましたね。
 春の好季ですし、あちこちでイベントもあったろうにちょっと残念ですね。

 昨日のタウンニュースで私が議長になったことを報じて頂きました。ボリュームたっぷりの記事にして頂き感謝感激、多くの方からお祝いのメーッセージも届きました。
 その人物風土記というコーナーの文中、私の高校時代に先生から「4年制大学へ行け」と諭されて拓大に行ったというくだりがあります。これについて若干補足しますと実は私、高校卒業後は警察官になろうと思っていたのです。これを進路指導の先生に話したところ「おまえ、警察官になってどうなりたい?」と聞かれ、「そりゃ偉くなって警察署長とか警視総監」。そうしたら先生は笑いながら「おまえらしいな」と。そして警察官の昇任制度を説明して下さり、偉くなりたいなら4年制大学を出ていると昇任しやすいからそうしろと、そういう意味で大学進学を勧められたということでした。それが3年生の12月のこと。そこから大学受験と言っても・・ね。

 でもあのまま警察官になっていたら、たぶん私は続かなかったんじゃないかな、と今は思います。なにしろドラマの柴田恭兵を見て警官がいいかな、程度の動機でしたから(笑)
 むしろ「偉くなりたい」言った私を「おまえらしい」と言った先生は、私のことををよく見ていてくれたのかな・・と、タウンニュースを読みながら当時を思い出しました。

「偉くなりたい」
 今の若者にはあまり持たれなくなった感覚かもしれません・・もちろん今の私が「偉くなった」と思っているわけではなく、若いころにそういう思いを持つということは悪い事ではありませんよね。


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2025年05月29日

スピーチ

 昨日は議長の公務で「中小企業団体中央会」の総会に出席し、スピーチをさせて頂きました。こんなことを言うのもなんですが、格好いい事を言おうとか、ウケを狙おうとか思って失言・・なんてことだけは避けたいもの。まぁ、そもそも緊張して余計なことを言う余裕なんかありませんが。
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 昨日の会合であいさつされた横浜商工会議所の上野会頭のお話が胸に刺さりました。以下その要約。
「以前、広島商工会議所の〇〇会頭とお話した時のこと。かつて自動車メーカーのマツダ(本社・広島)が経営危機に陥ったとき、広島の経済人は一丸となってなんとかマツダを助けよう、マツダと取引のある業者を助けようと、そんな気概が満ち満ちていたというのです。一方私達はどうでしょう。ニッサンが工場を閉鎖しようとしている今、心配しているばかりで良いのでしょうか。みんなで力を合わせてこの難局を乗り越えましょう」

 心にポッと火が灯るような、そんな気持ちになるお話でした。
 よーし私も次は良い話を・・・なんて思わずに安全飛行を心掛けます。

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2025年05月27日

お相撲の話

 国民民主党の榛葉氏が「博多の女性は・・」と容姿に関わる発言をしたとかで批判されていますが、立場のある人ですから発言には充分に気を付けなければなりませんし、それは私も同じことと自戒します。

 議長就任ということもあって、この半月ほど緊張した状態が続いていて、好きな大相撲も見る間、と言うかそういう精神的な余裕がありませんでした。なので昨夜は録画でまとめて主な取り組みを観ました。久しぶりに強い横綱「大の里」誕生!!いいですねぇ。本当に昨今ほど大相撲が観る者にとって楽しい時はないのでは?と思わされるくらい、今の大相撲は面白い。何しろ全部の力士が全部の取り組みでガチンコで闘っていますから。じゃあ今までの相撲はガチンコじゃなかったの?と思われるかも知れませんが、なんと言いますかガチンコの質が違うんでよよねぇ。もう立ち合いの激しい当たりから土俵際のしぶとい攻防まで、軍配が上がるまで本当にどちらが勝つか分からない相撲ばかりですから。だから、この関取は強いなぁと思う、例えば豪の山も平戸海も王鵬も尊富士も、強いのに勝ち越せないんですよねぇ。まぁ、そういう中で12勝した若隆景は大関昇進に向けた足場を固めましたね。同様に大栄翔もあと一歩か。

 気が付いたらお相撲の話になってしまいました。
 さて、今日も公務が目白押し、頑張って参ります。

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2025年05月25日

公務

 県議会本会議での選挙によって議長に選出して頂いてから3日目となりました。本当に多くの方々から電話やLINEやSNSを通じて祝意を頂いており、すごいことになったなぁ・・と、自分の事ながら感じています。
 さて、議長室では就任直後から秘書の方たちと打ち合わせがあり、早速ですが議長公務の日程が組まれました。公務というのは、本会議場の議長席で会議を仕切ったりするだけではなく、例えば神奈川県〇〇協会みたいな公的な団体の大会に出席をして祝辞を述べるとか、全国議長会に出席して全国の都道府県の議長さんたちと国に対する要望活動をしたり、あるいは県議会の中の制度改革に向けて各派の責任者の方たちと意見調整をしたりと多岐にわたります。

 ネクタイをしめながら自宅の庭を見ると、雨と春の陽気を浴びて雑草が勢いよく芽吹いています。
 ま、しばらくは仕方があるまい。

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2025年05月23日

議長になりました

 おかげさまで、私は昨日の本会議で県議会議長に選ばれました。
 私個人としては、22才の時に政治を志し、当時県議会議長を終えたばかりだった厚木の小沢金男先生の下で勉強をさせて頂いて以来38年。一筋にこの道を歩んで来た結果訪れた、一つの到達点であると思っています。
 ちなみに、海老名から県議会議長になった人は147年前、明治の時代に第三代の議長に就任した今福もとひで氏だけであり、県央全体を見渡しても先ほどの小沢先生以来40年ぶりのこと。それだけ考えても実に名誉なことであると、率直に喜んでいます。
 ただし、現下の神奈川を観れば、ニッサン自動車の工場閉鎖の問題が報道されており、あるいは物価高騰に人々が苦しみ、その象徴たる米の問題で閣僚更迭、代わって小泉進次郎氏が農相に就くという事態も発生。厳しい経済情勢の中で県民生活をいかに守って行くか、神奈川県政は重大な局面にあります。

 従いまして、名誉は名誉として胸にとどめ、日々刻々と出来湧く県政課題に果断に取り組む姿勢を持ち続けることが大事だと、昨日の就任から一夜明けた今、思っています。

 もとより浅学菲才の身。皆さんのご指導を賜りますよう、お願い申し上げます。

令和7年5月23日
第118代神奈川県議会議長 長田進治 拝
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2025年05月22日

ラブレター

 明日、5月23日はラブレターの日だとか。こい・ふ・みという語呂合わせできめられたそうです。
 E-mailやLINEが普及した今、ラブレターなんて言ったら死語もよいところですかね・・。でも、活字では伝わらない想いというものが、紙に手書きした文にはありますよね。

 そんなわけで、私も今朝の心境はとても活字で皆さんにお伝えできるものではなく・・・と言いますか、そんな心境がここのところ続いていて、なかなかブログの更新ができずにおりました。

 恋とはまったく別な意味で、期待するような、怖気るような、胸を締め付けられるような想い。
 明日のラブレターの日にいろいろとご報告できればと思います。
 
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2025年05月16日

改選期

 自衛隊機の墜落事故はいまだ搭乗員の発見に至っておらず、救助活動を見守るしかありません。今後事故の原因も究明されることと思いますが、近年自衛隊の航空機が墜落する事案が多く、防衛資機材の整備について隊員の安全をしっかりと守れるだけの充実がなされているのか、是非検証すべきではないかと感じます。

 さて、昨日県議会が招集されました。例年のことですが、5月は議会の役職や各議員の委員会の所属などを改選する時期ですので、このことについて協議が行われます。
 議員として選ばれてくる人はみな、政策的に関心の高い分野や、地元のために実現したい課題などがあり、できればそれと直結する常任委員会などに所属して自分の意見や要望を形にしたいもの。でも皆が皆その希望をかなえられるかと言えばなかなかそうもいきません。ですから全員の役職や所属を決めて、議会がリスタートするでには様々な調整が必要であり、各会派の団長さんはじめ役員さんは大変です。

 ではとりあえず、今日も行って来ます。

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2025年05月14日

重い課題も山積

 日産(本社横浜)が国内外の工場を7カ所閉鎖して、2万人の従業員をリストラするというニュースは神奈川県にとって非常に厳しいニュースと言わざるをえません。現在のところどの工場を閉鎖するかは公表されていませんが、横須賀の追浜工場や厚木のテクニカルセンター、平塚の車体工場など県内には多くの生産拠点があり、このうち一つでも閉鎖ということになれば、従業員や下請け企業、納品業者その他取引先までかなり広く、深い経済的なダメージを受ける可能性があります。まして、トランプ関税に関連するダメージがこれからあるとすれば、これとは別問題とうことですから問題は深刻です。 
 不確定な状況で余計なことは言えませんが、神奈川県としてできることはするつもりで準備しておくことが大事ですね。まずは都道府県の責務としては関連する中小零細企業への支援と、市町村と連携した生活者支援ということになります。ただ、それをするにしても原資は国からの予算を得なければならず、ここは政府と連携した対処が求められます。

 県議会はこれから6月の定例会に向かって準備が始まります。
 日産のことばかりでなく、川崎でのストーカー殺人事件についての警察の対応など重い課題が予想されます。
 しっかりしなければ・・

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2025年05月12日

そうかも知れない

 最近、ふと鏡に映った自分の姿を見て立ちすくむ、そんな思いをすることがあります。
「親父だ」
 亡くなった父がそこにいるような錯覚を起こすのです。
 私は子供の頃からずっと「親に似ていない」と言われていて、くせ毛も左利きも家族にはない特徴が自分にはあって、「もしかして僕は・・」と、そんなことまで考えてしまったこともあるくらいでしたが、今ではすっかり、野良着姿で軽トラのガラスに映る自分などは、初孫を抱いていたころの父の姿そのものです。

 少し前ですが、そんな思いをエッセイにして文学賞に応募したことがあります。お暇でしたら読んでみて下さい。

そうかも知れない  作・長田進治
 それにしても母はなぜあんなことを口にしたのだろう。
「おまえを取り上げたお産婆さんは、元気な女の子だよって言ったんだよ。だけど気が付いてみたらおチンチンが付いてるからびっくりしたよ」
 母の言うびっくりは、実はがっかりという意味を含んでいること、子供ながらに感じていた。
 小姑(父の妹)が二人も同居している大家族の農家に育った私。一家の惣領として生まれた兄は、母が抱っこしたいと思ってもなかなか抱かせてもらえなかったと言うほど家族みんなから可愛がられ、期待もされていたことだろう。少し歳が離れ、三人目にして待望の女の子として生まれた妹には、両親の惜しみない愛情が注がれるのも当然のこと。そして、そんな二人に挟まれた三人兄妹の真ん中というのは、私にとって実に切ない境遇だったのだ。
「お前だけくせ毛だ」「お前だけ左利きだ」と、私だけにある特徴を言いつのる小姑の言葉は容赦が無かった。「二人目には女の子が欲しかったのに」と私の出生時のエピソードをかくも残酷に「みんながっかりした」と語って聞かせたものだ。まぁ、今とは違ってそんなことも平気で言う昭和の時代、小姑たちにたいした罪は無いのだけれど。
 いつも新品の服を着る兄と、可愛いワンピースで飾られる妹。そして私はいつも兄のお古ばかり。一事が万事そんな扱いに子供心は傷つき、寂しさを抱えてしまっていた。
「僕はこの家の子供じゃない」
 その思いを抱え続け、父と母にうまく甘えることができなかった私は、代わりに祖父母の床で眠り、そんな寂しさもおってか小学四年生になる頃までおねしょが抜けなかった。



二五才のとき母が病で他界した。
 遺影を眺めながら、あの時の母の話には続きがあったことを思い出した。
「産院で同じ日に子供を産んだ人がいて、その人はとなり街の駅前のそば屋の奥さんで、女の子が産まれたとすごく喜んでいた」と。
 取り違い…
 母はそれを言いたかったのだろうか……
 まさかそんなこともあるまいと思いながらも、心の隅に貼りついて離れないその思いを、母の死から五年もうやむやと放っておいた。しかしある日の新聞記事に目がとまった。ある資産家の長男は五十才を過ぎてから出生の際に看護婦によって取り違えられていたことが判明。鑑定によると同じ日に同じ産院で生まれた人と、男性の兄弟のDNAが一致。その結果遺産相続をめぐって裁判が起きているという。文末に、その人は子供の頃から「自分だけ違う」と感じていたとも書かれている。

 ざわりと胸を撫でられるような思い。

 いっそのこと確かめてみようと思ったのは母の七回忌を終えてからのことだった。ターミナル駅のあるとなり街にそば屋は何件かあるが、三〇年以上前から続く店となれば数は限られる。
思い切ってその店に入ってみた。
 お茶を運んできた女性を見た瞬間、私が抱いてきた疑念は確信に変わった。目鼻立ち、鎖骨の浮いた首筋、その声。私の妹の様子にあまりにも似ているのだ。
「もしかしてあなたは私の妹の姉で」
 いや
「本当は私はこの店の息子で…」
 まさか… いきなり言葉などかけようもなかったが、この人はきっと私と同じ昭和三八年の文化の日に私と同じ産院で生まれているに違いないと確信できたのだ。



 目の前に死んだはずの父が現れたのかと一瞬立ちすくんだ。
 部下の犯したミス自体は些細なものであったが、その結果取引先にわずかながらも損害を生じさせ、下手をすれば総額二七億円に上るプロジェクトが契約破棄になりかねないものだった。
 私は担当の取締役として部下を伴って先様に平身低頭の謝罪をして帰ったときのこと、丸の内に構える本社ビルの回転扉に映った父の姿は三回転目でようやく私自身の姿だと分かった。
 肩のなで方、頭の形、猫背、ガラスに映る自分の輪郭が二年前に亡くなった父の姿に、いつしかこんなにも似ていたものかと気付かされ、回る扉をしばらく眺めていた。
「常務、どうかされましたか?」
「いや、なんでも・・ない」
 受付カウンターから歩み寄ってきた女性社員は、我に返った私の顔を心配そうに見てからエレベーターのボタンを押しに向かった。

 少しの酒をたしなむ他には趣味も無く、母の死後は一層寡黙になって畑で黙々と働いた父。私は大人になってから、いったい何度父と会話をしたろうか…。昨日、三回忌の知らせと共に兄から季節の野菜が詰まったダンボール箱が届いた。

 出生の秘密、もしくは疑念。そうだったのかも知れないし、そうではなかったのかも知れない。ついに誰にも言えないまま時は過ぎ、今では私にも孫が生まれようとしている。
 
 帰郷するたびに、そうだったのかもしれない家族に会いに行く。今もとなり町のそば屋は健在だ。決まって私が注文する天ざるを運ぶ女性も今では白髪が目立つようになり、厨房から聞こえていた老店主の威勢の良い声も、いつからか聞こえなくなった。
 もしも私がこの店の…… 
 なんて、こんな風に思いを巡らせるのは、もう終わりにしようと、この頃は思う。
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2025年05月07日

連休明け

 大型連休も明け、政治の世界は一気に7月の参院選に向けて動き出す。そんな状況です。
 私も連休最終日には自民党が公認している脇まさあきと共に海老名駅で街頭ピーアールを行ないました。
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 考えてみればゴールデンウィークなんていうものは日本だけの風習であって、世界の国々は政治も経済も通常通り動いているわけです。特にトランプ政権との関税をめぐる交渉はこの間もテーブルの上でも下でも続いてきたわけで、その行方がとても気になるところ。日銀も今年の景気動向を大幅に下方修正・・・前途多難な春、こんな時こそ政治がしかりしないといけませんね。

 さあ、なにはともあれ今日も一日明るく元気に働きましょう!!
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2025年05月05日

川崎での事件

 川崎で発生してしまったストーカー殺人事件。報道されている通りこれまでの警察の対応が充分であったかも問われるところとなっています。
 こうした恋人どうし、あるいは夫婦間のトラブルまで警察の介入が求められる時代。現在の警察の組織体制でどこまでのことができるのか、冷静な立場からの検証も必要だと感じます。
 実際、とるに足らない痴話喧嘩から殺人などの重大事件の可能性を秘めているものまで、数多くの相談が寄せられている中で、どの案件を重視するか、それを見抜く警察官の力量を上げることが大事ですが、個人のセンスや力量に依存し、その結果責任を負わせるのは無理なこと。
 神奈川県内でのことですので今後の県議会でも議論されることになるのかも知れませんが、例えば過去の犯罪情報を科学的に分析して、相談内容に応じた対応マニュアルを更に高度化してトリアージできるような制度を構築するなど、警察署や警官の対応よりも組織体制としてできる方策を検討すべきではないかと、そんな気がしています。

 さて、今日は井上尚弥の試合がありますね。
 精一杯応援させて頂きたいと思います。

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2025年05月03日

思い出をもう一つ

 ゴールデンウィークも後半。
 いやはや私、前半は風邪をひいてしまって大半を自宅で過ごしてしまいました。若いころは風邪なんて3〜4日あれば治ったものですが、還暦も間近の身では回復に時間がかかることを実感しました。
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 地元海老名ではビナレッジという施設で手作り甲冑の展示会が行われています。ダンボールなどの軽い素材を組み合わせて作られていますが、見た目は本物となんら違いを感じません(そんなに本物を見たわけではありませんが・・・)5月10日までの展示ですが、6日までは試着体験もできます。GW、欲張って思い出をもう一つ!親子で、恋人同士で、いかがですか?

場所は「海老名市 ビナレッジ」で検索してみて下さい。
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2025年04月29日

白くて大きなキャンバス

 ゴールデンウィークが始まりました。皆さんいかがお過ごしですか?
 私は気管支炎を患ってしまい、3日ほど静養してしまいました。思い返すと過去にもゴールデンウィークの頃に体調を崩したことがいくつも思い出され、これは自己管理の問題だな・・・と反省です。

 一昨日、自民党神奈川16区の支部長について公募の結果が出たと報道がありました。東大卒の30歳。私も地元の者として選考に関わり、それこそ多士済々!優秀な人がたくさん応募して頂いた中から「これこそ」と思う人たちによる面接を行いました。
 そうですねぇ、子どものころ、美味しそうな料理が並ぶファミリーレストランのメニューの中から、あれこれと迷いながらもとびきり美味しそうなハンバーグを指さした時のような(拙い例えでごめんなさい)そんな思いで、瞳が一番輝いていた若者を選び出しました。
 これから党本部での審査を経たうえで、地元海老名、厚木、伊勢原の皆さんにご紹介させて頂きます。

 彼が私たち有権者の思いを受け止めながら育っていく、真っ白な、大きなキャンバスのような人であってくれたらいい。今はそんな思いです。

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2025年04月21日

地域社会

 今日は晴れましたね。

 地元では、自治会を始めスポーツや芸事などの文化団体、福祉団体、防犯組織など、民間団体による「総会」が毎日あちこちで行われており、私などもお招き頂いてごあいさつをさせて頂く日々。
 改めて、日本という国は政府とか行政ばかりではなく、こうした民間の自主的な活動によって地域社会が形成されているんだな・・と、感じます。
 ただ、そうした私たちの国でも自治会に加入しない人が増えています。海老名市民の自治会加入率は60%台まで低下しています。「これも時代かな・・」なんて思ってあきらめてはいけません。災害に遭って初めて隣近所のありがたさに気づくのでは遅いし、子育てをしていて地域の顔見知りの人たちに我が子を見守って頂く安心感も大切。防犯もそう、福祉もそう。地域のつながりは人々の生活に安心とうるおいをもたらしますし、逆に地域と関わらず、プライバシーばかり気にしていると、人は「個」に陥りがち。

 海老名市長は昨日ある自治会の総会で「自治会加入を促すような条例を作りたい」とお話されていました。良いことだと思います。できればこういう条例は市民の代表である議会から提案する形でできたらなおさら良いと思いました。

 さて、今日は一日、春の好季を楽しみましょう。

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2025年04月17日

牛肉

 明日地球が滅ぶとしたら、今夜最後に何を食べる?と問われたら「牛丼(吉野家)」と答えるであろうくらいに牛丼好きな私です。
 しかしそれにしても値上がりしましたねぇ。先日海老名駅の吉野家で並盛を食べたら税込み498円。ちょっと前まで380円くらいが私の認識でしたが、ここのところ4年連続で値上げが続いているとか。それでも498円という価格にはなんとかワンコインの中で収めようとする企業努力を感じて、ありがたく頂きました。
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 ところでこの吉野家さん、あのBSE問題でアメリカ産の牛肉の輸入が停止される中でも「美味しい牛丼はアメリカンビーフでなければ」と他社のようにオージービーフに切り変えるようなことをせず一時的に豚丼に切り替えるなどして創業以来の味を守り抜きました。
 さて、今やトランプ関税に世界が揺れています。日本もアメリカとの間でかなり一方的な貿易交渉を迫られますが、牛肉なども更に輸入枠を広げるよう求められるのか・・。吉牛にとっては良い方向かも知れませんが、我が国の酪農を守るための手立てを真剣に、思い切ってやらねば、本当に国としての自立を喪うことになりかねないと、そんな思いを馳せながら牛丼をかき込みました。

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